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おこんばんは。
昨晩と今朝はホントに雪にやられちゃいました。
「雪やこんこん」の歌の犬じゃあるまいし、うっかり自転車で出勤してしまい、昨日は雨交じりの雪の中を半泣きになりながら駆け回るハメに陥った懲りないアホ管理人でございます。
「犬は喜び庭駆け回り、猫はこたつで丸くなる」といいますが、わたしゃどっちかって言うと猫になりたいのに・・・(涙
コホン。戯言はこのへんにして、アホ大家族話行っきま~す(←ア●ロ出撃口調でヨロシコw)
そうそう、アム●と言えば、ついに●ムロちゃんと元祖ア●ロが夢のコラボしちゃいましたね~w っていうか、あのアム●ちゃんはどっちかって言うとララァのようだ・・・orz
ではでは、アホ大家族話、第4話は「つづきはこちら」からドゾ★
第4話 戦うおっかさん~家庭内の秩序は私が守る!(其の四)~
「ママー!ただいまー!!」
ドタバタと足音を響かせながら、飛び込んできたのは末っ子オニオン。
そのままキッチンで料理している母ライトの細腰に抱きつく。
「ただいま、お母さん。」
次いでキッチンに顔を覗かせたのは、たおやかな美少女。
「こら、危ないでしょ。お母さんお料理してるんだから、邪魔しちゃダメ。」
姉に窘められ、舌をぺろりと出し、へへっといたずらっぽく笑ってみる末息子。
兄達の前ではちびっこだからとなめられないよう、せいいっぱい背伸びして大人ぶっている末息子だが、大好きな母と姉の前では、まったく無邪気な幼子の素顔に戻ってしまう。
「お前達、外から帰ってきたら手洗い、うがいを忘れるな。それからうちに上がる前には、ちゃんと靴の泥をドアマットで拭ってから入れ。」
「は~い、ママ!」
「ごめんなさい、お母さん。気をつけるわ。」
「もうすぐ夕食ができる。手を洗ったら、皿を並べるのを手伝ってくれ。」
「りょ~かい!行こう、姉ちゃん。」
「うん!」
元気な返事を残し、洗面所へ消えていった長女ティナと末息子オニオン。
「ただいま~ッス!!」
「腹へった~!かあちゃ~ん、めしー!!」
長女と末息子がダイニングテーブルに皿を並べていたちょうどそのとき、けたたましい声を上げて六男ティーダと七男ジタンが帰ってきた。
その声に今朝の惨状を思い出し、きゅっと母ライトの柳眉が釣り上がる。
「待て。もうすぐできる。それよりも、お前達に大事な話がある。」
びくっ!
表面的には至って冷静な母の口調の中にブリザガ並みの怒気を感じ取り、背筋に冷気が走る七男。
「大事な話って、何なんッスか?」
母の静かな怒りが伝わらなかったのか、それともただ単に鈍いだけなのか、平然と聞き返す六男。
「ええ~~~っと、俺達これからヤボ用なんだ。じゃあな、母ちゃん!」
ティーダの脇腹を小突くやいなや、くるりと身軽な仕草で母に背を向け走り出そうとするジタン。
しかし次の瞬間、兄ティーダの不用意な発言に凍りついた。
「え?ヤボ用?そんなのな・・・うっ!」
ジタンからの鋭いすね蹴りを喰らい、思わず言葉を飲み込むティーダ。
「じゃ、母ちゃん!また後でな!!」
まだ事態が飲み込めてない様子の兄の手を強引に引っぱると、大急ぎで2階の部屋に駆け込んでいった。
バカ息子達が部屋に引き取ってしばらく後に長女と末息子の助けも借り、ようやく美味しそうな夕食が完成した。
子供達に指示しながら、てきぱきと手際よくテーブルに料理を並べていく母ライト。
メインディッシュは黄金色に輝くバターをかけたジャガイモとほうれん草のソテー、シャトー切りにされたにんじんのグラッセが添えられた特大ステーキ。
人数分に切り分けられたバゲットにはオリーブオイルの入った小皿が添えられた。
テーブルの真ん中には大皿に盛大に盛り付けられた山のようなサラダとバゲットが入った籠。人数分の取り皿もきちんと用意されている。
スープ皿にポトフをよそっている間に、他の子供達も続々と帰宅してきた。
太陽が西の空に沈んでしまい、外がすっかり暗くなる頃には、子供達も全員揃って食卓を囲んだ。
いつの間に降りてきたのやら、2階の自室に逃避したはずの六男ティーダと七男ジタンもちゃっかりいる。
父を除く家族全員が席に着き、さあ、これから食べようかとしたそのとき、玄関から家中に轟きわたりそうな大きな声が響いてきた。
「お~~い!帰ったぞーーー!!」
「パパー!おかえりー!!」
「おかえりなさい、お父さん。」
「今日もお疲れ様、父さん。」
「父ちゃん、おかえり~!こづかいくれ。」
ダイニングにぬんっと現れた雲をつく堂々とした巨体に駆け寄り、われ先に抱きつく幼い末息子達と穏やかな笑顔で迎える次男、そしてちゃっかり小遣いをせびっては、こつんと軽く母に頭を叩かれる三男。一家の大黒柱のお帰りだ。
「どうした?今日はずいぶんと早いのだな。」
軽い抱擁とキスを交わした後、外の冷気ですっかり冷え切ったコートを脱がし、コートハンガーに掛けながら問いかけてくる妻。
さほどの大企業ではないとはいえ、名の通った有名企業に勤務する中間管理職ともあろう身分の夫が、こんな時間に帰宅するのはごくまれなことだ。
「ああ、お前達の顔が早く見たくてな。仕事を早く切り上げてきた。」
『おいおい、アンタまがりなりにも管理職だろ?いいのかよ、それで・・・?』
喜ぶ母や兄弟達とは対照的に、口にこそ出さないが心の中で父に至って常識的な突っ込みを入れる五男スコール。
「・・・そうか。ご苦労だったな。」
冷え切った夫の逞しい巨躯に長くしなやかな腕を回し、暖めるかのようにぎゅっと強く抱きしめる妻。そのまま広く逞しい胸に顔をうずめる。
「夕食はもうできているぞ。」
顔を寄せ、耳元で囁きかけるように言うと、席を立っている子供達を促す。
「ほら、お前達もさっさと席に着け!夕食にするぞ。」
やっと一家全員が揃った、いつもの食卓。
暖かい夕食に舌鼓を打ちながら、今夜も談笑に花が咲く。
「でさ、でさ、隣のクラスのガーネットとエーコにデートに誘われちゃってさ~。ホントまいったよ。」
と言いつつも、ちっともまいってるようには見えない七男ジタン。
餌を頬袋いっぱいに詰め込んだリスかハムスターのように口いっぱいにステーキを頬張り、大きな青い瞳をくりくりさせながら自慢げに話す。
と、そこへすかさず母ライトの叱咤が飛んだ。
「こら、ジタン!口に物を頬張ったまま話すんじゃない!」
「へいへい、わ~ったよ。か~ちゃん。」
口いっぱいに頬張ったステーキで頬を膨らませたまま、肩をすくめるジタン。
その小柄な細い体のどこにそんなに入るのか不思議なくらい、自分よりも遥かに大柄な兄達に負けないほど旺盛な食欲を見せている。
「いよッ!さすがジタン、モテる男はつらいね~。俺にも一人分けてくれよ~。」
大きなバゲットの断片2つにステーキを挟み、サンドウィッチのように豪快にかぶりつきながら茶化してくるのは三男バッツ。彼らしく、ずいぶんカジュアルな食べ方である。先程から母の鋭い睨みが彼に向けられているのだが、全く物ともしないのは度胸が座っているせいなのか、はたまた鈍感なだけなのか・・・。
「や~だね!お前だって、ファリスとレナがいるじゃんか。」
「いいじゃんかよ~!ジタンのケチー!」
年の割には子供っぽい仕草でぶんむくれるバッツ。とても9人兄弟の上から3番目の兄には見えない。
「母ちゃ~ん!ポトフおかわりッス!」
健康優良児にふさわしくガツガツと凄まじい食欲を発揮しつつ、空になったスープ皿を母に渡すのは六男ティーダ。
「そんなにがっつくな。もっと落ち着いて食べろ。」
と言いつつも、ポトフをスープ皿いっぱいによそってやり、息子に渡す母。
「だって、母ちゃんの手料理美味いんだも~ん。ほらほら、お前もしっかり食べないと大きくなれないッスよ?」
臆面もなくそう言うと、末の弟のくせのある赤味がかったブロンドの頭を荒っぽくわしゃわしゃ掻き毟るように撫でる。
ここぞとばかりに兄貴風を吹かせるティーダに、むっとした様子の末息子オニオン。
「むっ・・・小さいからってバカにしないでよね!」
その隣では、次男セシルと四男フリオニールが穏やかに談笑に興じていた。
弟達とは違い、二人とも食べ方が至ってお上品なので一見すると気付かないが、彼らもまた相当な健啖家であり、既にかなりの量の食事が彼らの胃袋に消えている。
「そういえば今朝、庭ののばらに水やるの忘れたんだが、大丈夫だろうか?」
5皿目のサラダを取りながら、ふと不安そうにたずねる四男フリオニール。
ガーデニングを趣味とする彼は、最近のばらの栽培に凝っているようだ。
「うん、僕が代わりに水やっといたから。」
上品な仕草でステーキを切って口に運びながら、心配げな弟を安心させるように優しく微笑むセシル。
「そうか、ありがとう。すまんな。」
「いいってば、気にしないでよ。でも、この借りはきっちり返してもらうからね。」
ぞわっ!
天使のような兄の微笑みの裏に悪魔の本性を感じ取り、フリオニールの背筋に寒気が走った。
「そういえば、昨日から私の大事なモーグリのぬいぐるみが見当たらないの。お兄ちゃん達、知らない?」
可愛らしい声で心配そうに尋ねるのは、長女ティナ。近くに座っている兄達にすがるような眼差しを向ける。
「さあ、知らないな・・・。」
「・・・・興味ないね。」
肩をすくめる長男クラウドとかぶりを振る五男スコール。対照的に、胸を張り得意気に宣言する末っ子オニオン。
「僕に任せて、お姉ちゃん!ママに頼んで、新しいの買ってもらうから。」
いつもと変わらない子供達のやりとりに内心あきれながらも、慈悲深く穏やかな眼差しで見守る母ライト。
しかし、隣に座る夫に視線を移すやいなや、その聖母マリアもかくやというべき暖かい眼差しは一瞬にして凍りついた。
今や戦いに赴く戦士の如く鋭さを増した眼差しは、まっすぐ夫・・・正確には、綺麗に平らげられたメインディッシュの上に唯一、残された赤い物体に注がれている。
「また、にんじんを残しているな、ガーランド。」
妻の鋭い一言に、ぐうの音も出ない夫。
「いや、これはだな・・・後から食べようと思って、楽しみに取っておいたのだぞ。決して残したというわけではなくてだな・・・。」
いつもの威風堂々とした姿はどこへやら、思わずしどろもどろと言い逃れする父、ガーランド。もはや父親としての威厳、丸つぶれである。
「問答無用!」
妻に一刀両断され、思わずその広大な肩をびくりとすくめる。普段の巨躯が、心なしか小さく見える。一回り、いや下手すると親子ほど歳の離れた自分より遥かに年若い妻にすっかりたじたじな様子である。
「一家の父親ともあろう者がそんなことでは、子供達に示しがつかないではないか。」
厳しい口調でそこまで言い切ると、ふっと表情を和らげる。
「仕方ない、口を開けるがいい。全力で食べさせよう。」
言うなり、フォークを夫の皿に残ったシャトー切りのにんじんにぷすりと突き刺すと、そのまま彼の口へと運ぶ。
まったく色気もそっけもない口調と態度だが、既に夫ガーランドの脳内では「は~い、ダーリン。あ~んして♪」と満面の笑みを浮かべる最愛の妻ライトの姿に都合よく変換されている。
いまや幸せの絶頂にいる彼にとって、苦手なにんじんもなんのその。妻の愛という最高のスパイスも手伝って、あっという間に残りのにんじんも平らげてしまった。
そのやに下がった表情には、もはや家長としての威厳など微塵も感じられない。
「やれやれ。ずいぶんと大きな子供がいるようだな、うちには。」
全部食べさせ終わると、いつの間にか食事を終えていた子供達のほうに向き直る。
内心は気になって仕方がないくせに敢えて興味ないふりをする長男クラウドと対照的に、興味津々に両親を見つめる次男セシルと長女ティナ。
黙りこくっているが、心の中で両親につっこみを入れまくる五男スコールと、思わず「ゴクッ…」と固唾を呑んで成り行きを見守る四男フリオニール。
囃し立てる三男バッツと七男ジタンの横で、顔を赤らめる六男ティーダと末っ子オニオン。
「こら、お前達!食べ終わったのなら、ちゃんと片付けなさい。」
母に叱咤され、蜘蛛の子を散らすかの如くバタバタと席を立つ子供達。
子供達の視線がいっせいに自分達夫婦に注がれていたことなど、まったく知らぬが仏の母なのであった。
2010/02/02 大家族スペシャル Trackback() Comment(0)
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